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理事長メッセージ

現在国連が提唱する持続可能な社会の実現、およびこの美しい地球を次の世代に繋ぐため、我々ファッション業界が総力を上げ、取り組む必要があると考えております。

私自身長年ファッションに携わり、様々な側面を見て参りました。ファッション業界は、世界第2位の環境汚染産業と言われています。

その理由は、素材の栽培時に使用される農薬、生産時の温室効果ガスなど様々なものがあります。一方で消費者も、気軽に大量に服を買うようになり、現在、家庭から手放される衣服の量は(年間)75 万トンあります。そのうち50 万トンがゴミとして廃棄されています。

そこで、私達天然繊維循環国際協会は、国内外と連携し、持続可能な農業による天然繊維の生産を支援、不要となった衣服や繊維製品を分別回収し、天然繊維を土に還していく取り組みの推進や、消費者に対する原料生産から消費後までのあり方の普及啓発などファッション業界をポジティブに変えていくことを推進していきたいと考えています。

そして、持続可能な循環型社会の実現をファッション業界から発信し、この業界を真の意味で元気にしたいと心から願い、この天然繊維循環国際協会を設立した次第です。

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Environment issues

ファッションと環境の現状

毎日着ている洋服。1枚作るのにどれだけの資源を使って、どれくらい環境への負荷がかかっているか知っていますか?

服1着あたり、CO2排出量 約25.5kg、水消費量 約2,300ℓも環境に負荷がかかっているそうです。

原料となる植物の栽培や染色などで大量の水が使われ、生産過程で余った生地などの廃棄物も出ます。

そして、ファッションの短サイクル化や低価格により、多くの服を生み出し消費され廃棄されていくという現状もあり、ファッション業界は環境汚染産業 世界2位となっています。

着なくなった洋服は、リサイクル・リユースが34%、処分・埋め立てとして破棄されているのが66%、と破棄されている率が多いのが現状。

サスティナブルファッションへの関心も高まっている中、企業にも消費者にも、具体的なアクションが求められています。

焼却・埋め立てされている衣服の総量

4840000
t

年間

13000
t

1日あたり

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OUR VISION

私たちの想い

衣食同源。食べるものも着るものも、生産の原点は同じ。

NICO(一般社団法人天然繊維循環国際協会)は、 人々が生活する上で欠かせない「衣」の消費後の行方 を見つめ直すために、天然繊維を地域と協力して回収分別 した後に、再活用した上で、最後に土に還していきます。

そしてその土は新たな植物を育み循環していきます。

このような循環を実現するには、様々な人の協力が必要です。

NICOは、個人、企業、自治体を、地域というコミュニティで 繋ぎ、様々な取り組みを行っていきます。

OUR MISSION

大切に考えていること

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生産・製造時の
環境負荷を削減

天然繊維から製品を作る過程では、 農薬をはじめとし、水資源、運搬、製造工程での様々な環境負荷がかかって 私たちの手元に届いています。

NICOでは、 作る過程での環境負荷を削減することを 推進します。

リサイクル・リユース
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回収・分別
リサイクル・リユースの推進

リサイクルできる素材とそうでない素材がある ように土に還る素材と、還らない素材があります。

自治体や、地域住民、企業と連携をすることで、 回収・分別を推進し、適切なリサイクル、リユース の方法を推進します。

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土から生まれたものを
土へ還す

天然繊維の種類は綿を代表として、他様々ですが、元々天然素材であり、土に還すことができます。

今、世界では大量の服が燃やされて処分されています。一方で、使わなくなった衣服や生地、端材が新たに作られる石油由来製品の農業資材や緑化資材等に置き換わることができます。

そしてその役目を終えた後最終的に土に還すことができます。

私たちは土から生まれたものを土に還していきます。

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未利用
天然資材の活用

世界中で農業廃棄物が膨大な量捨てられています。

その中で、繊維質を活用して糸の原料にすることができる作物はいくつもあります。

例えばパイナップルやバナナ、サトウキビなどが代表例です。

これらは、食べられる作物の非可食部分を使用してできる繊維原料となります。

農地を拡大せず、環境破壊をせずに資源を有効活用することを促進します。